2003-01-01から1年間の記事一覧

冲方丁×乙一によるライトノベル必読書100冊 http://ippo.itbdns.com/cgi/sugoi/qj54_100.html mixi http://mixi.jp/show_friend.pl?id=18394 ハッキングで凶暴化したオンラインゲーム『シャドウベイン』 http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/…

雲のように風のように http://pierrot.jp/title/kumokaze/ 人はなぜ萌えるのか? http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/hondat/view/moeru.htm マリみて http://www.sky.sannet.ne.jp/sunface/text/P030429/ StyleNote http://www.wht.mmtr.or.jp/~riki/style/ …

永遠回帰の神話/ミルチャ・エリアーデ(エレンディラ/マルケス)

くり返していうが、叙事詩にうたわれている人物の歴史的性格は問題ではない。彼等の歴史性はこの神話化の浸食作用に長く抵抗し得ないのである。歴史的事件そのものは重要であるが、民衆の記憶にはとどまらず、またその追憶は特殊の歴史的事件を神話的モデル…

園芸家12ヶ月/カレル・チャペック

おまえたちもまだいる。それに、わたしもいる。わたしたちは、まだまだ、よわらない。よわるもんか、まだ一年じゅうが春であり、一年じゅうが少年期だ。休むまなしに何かしら咲いている。人は秋だと言うが、ただ口さきだけだ。そのあいだわたしたちは、ほか…

園芸家12ヶ月/カレル・チャペック

(この山がおれの庭にあったらなぁ。そしてあの物凄く大きな木のはえた原始林の一部分と、開墾地、それからこの谷川、いや、それよりむしろこの湖のほうがいいな。あそこのみずみずしい草原もうちの庭にわるくないな。それから、ほんのちょっぴり海岸があっ…

カルパチアの城/ジュール・ヴェルヌ

あの行政区の森、魅惑の森の奥深くはいって行ってみたまえ。そこには、あの、顎が雲まで伸びる怪異な竜、国王の血をひく娘たちと、美しくさえあれば、いやしい者の娘をもかどわかす巨大な翼をもつ怪物がひそんでいる……。

十八世紀ローマの廃墟をめぐる覚書/岡田哲史(廃墟大全)

貨幣経済が定着した社会で、彼らが華やかなりし頃の生活を維持してゆくには現金が必要だったのだ。古物を発掘し、鑑賞し堪能できることに喜びを求めていたかつての価値観は、芸術品を所有し、それによって満悦感に浸り、ついにはそれを高額で売買することへ…

都会のキノコ/大舘一夫

地中の光のない世界と、地上の光の世界を180度回転させてみる。そこには、樹木の根が乱立し、それぞれの根から枝のように伸びた枝根を葉のように菌糸が覆う森がある。それは光のない世界の森、「もうひとつの森」だ。この森の裏側の、光の世界の森に太陽の光…

性の民俗誌/池田弥三郎

言語による記録というものは、言語表現の類型や制約によって、事実そのものを写し出してはいないのである。

少女コレクション序説/澁澤龍彦

小鳥も、犬も、猫も、少女も、みずからは語り出さない受身の存在であればこそ、私たち男にとって限りなくエロティックなのである。(…)女の主体性を女の存在そのもののなかに封じこめ、女のあらゆる言葉を奪い去り、女を一個の物体に近づかしめるほど、ます…

未来のイヴ/リラダン(少女コレクション序説/澁澤龍彦)

「貴君にとって、あの女の真の人格は、あの女の美しさの輝きが貴君の全存在中に目ざました《幻影》にほかなりません。この《影》だけを貴君は愛しておられる。この《影》のために死のうとなさる。貴君が絶対に現実的なものと認めておられるのは、この《影》…

夏の砦/辻邦生

時やはただ女中として私に従ってくれたのではなかった。私が浜で紅色の貝殻を集めているとき、時やは、何を思ったか、不意に立ちどまって、私の顔をじっと見て、「お嬢ちゃま、時やのことを、いつまでも憶えていて下さいます?」と訊いたことがある。「もち…

春昼/鏡花

「いや、いや、偶像でなくってどうします。御姿を拝まないで、何を私たちが信ずるんです。貴下、偶像とおっしゃるから不可ん。 名がありましょう、一体ごとに。 釈迦、文殊、普賢、勢至、観音、皆、名があるではありませんか。」 「唯、人と言えば他人です、…

八岐の園/ボルヘス

(…)すなわち分岐し、収斂し、並行する時間のめまぐるしく拡散する網目を信じていたのです。たがいに接近し、分岐し、交錯する、あるいは永久にすれ違いで終わる時間のこの網は、あらゆる可能性をはらんでいます。われわれはその大部分に存在することがない…

南部/ボルヘス

猫の黒い毛並みを撫でながら、この接触も幻想であり、人間は時間のなかに、連続のなかに生きているが、魔性の動物は現在に、瞬間の永遠性のなかに生きているのだから、彼らはいわばガラスでへだてられているのだ、と考えた。

金枝篇/フレイザー

宗教の歴史は、古い風習を新しい理性と和解させるための――不合理な慣習に確固たる理論を見出すための――長年にわたる試みの歴史である。